オーストラリア地質旅行

キャンベラのジョージ湖に行ってきました。

ジョージ湖は昔は流入河川があったようですが、現在は地形の隆起によってかせんの流入はなく、降雨による水の供給のみあるようです。

そのため雨の少ない季節は水位が低く、雨の多い季節は水位が高いといった一つの環境パラメータとして使えるようです。

 

また湖底には約300万年間の堆積物があり、世界の中でもかなり古い湖であることが分かります。

 

周辺にはオーストラリアの基底層が見られました。

堆積年代は4億2500万年前、シルル紀に堆積したようです。

映画好きのための映画 「クライム&ダイヤモンド」

今週のお題「ふつうに良かった映画」

ということで。

2年前にツタヤの店内放送をきっかけに観た映画「クライム&ダイヤモンド」を紹介します。

 

あるホテルの一室。

そこには二人の男がいた。

一人は銃を持った殺し屋。

もう一人はダイヤを盗んだ詐欺師で銃を突き付けられている。

殺し屋は言った。

 

「俺は映画が好きだ。そんな俺を感動させる物語を話したら、お前を助けてやる。」

 

そして詐欺師は自分の過去を話すのだった・・・

 

名作から引用されたセリフを嬉しそうに使う殺し屋。

昔の映画になぞらえて作品時間は約90分。

話そのものはややありきたりな感じがしましたが、作り手の映画愛を間違いなく感じられ、映画好きにはたまらない作品でした。

 

是非是非見てください。

 

熱水鉱床

熱水鉱床には2パターンあるそうです。

一つは背弧型、もう一つが中央海嶺型です。

異なる点は2つ。

まずは鉱物。

背弧型鉱床は大陸地殻由来の安山岩花崗岩からできているため、石英(: SiO2)、長石(: (Na,K,Ca,Ba)(Si,Al)4O8)、黒雲母(:K(Mg,Fe)3AlSi3O10(OH,F)2)が多く含まれています。

石英、長石を別として、黒雲母は水が含まれています。

中央海嶺型は玄武岩質なので輝石、かんらん石を多く含んでいます。

この二つは水が含まれていません。

背弧型は中央海嶺型に比べて水が多いため、熱水は背弧型の方が多く湧きあがり、鉱床の規模も大きくなるらしいです。

粒度分析結果について

堆積物の粒度分析を最近行っています。

その結果を先輩と見ていたのですが、こんなことを教えて頂きました。

 

「細粒な粒子が堆積後、粗粒な粒子が堆積したとする。その後また細粒な粒子が堆積したとしよう。粗粒な粒子層は細粒な粒子層より空隙が多いから、その隙間を埋めるように上や下から細粒な粒子が粗粒子層に入ってくることがあるんだ。

その結果、粗粒子層の堆積物を粒度分析してヒストグラムを出すと細粒子のピークが現れることがあるよ。」

 

イメージとしては火炎構造(flame structure)なんでしょうね。

データひとつ見ても勉強になることがたくさんあると改めて感じました。

 

※火炎構造:まだ凝固していない細粒子層上に粗粒子層が堆積した時、層境界にかかる不均等荷重によって粗粒子が細粒子層中に移動するとともに細粒子も粗粒子層中へ侵入する。この様子は地層では細粒子がゆらめく炎のような状態で現れることから火炎構造と呼ばれる。火炎構造形成時、炎の先端は上記の理由から必ず上方向を示しているため、火炎構造は地層の上下判定によく用いられる。